【B○】棋○CP総合スレ【SS】 Part.2

1名無し草2019/09/04(水) 18:34:31.99
※将棋・チェス板にありましたが、板違いという指摘があり、移動してきました
※棋士の実名は避けて、伏せ字、イニシャル、アダ名、当て字、仮名などでおねがいします
※エロ要素のないブロマンス的な関係も語れたらと思います
※前スレ
【BL】棋士CP総合スレ【SS】
https://rosie.5ch.net/test/read.cgi/nanmin/1539462834/

270名無し草2020/05/30(土) 18:55:15.75
>>266
先生からのメールで目が覚めるのいいね〜
先生だけの着信音も素敵だね
機械音痴の先生可愛いね〜
金〇君はユ〇・ゲ〇ー知らない歳なんだね〜w

一年前のあの日楽しかったね
先生が誕生日覚えてくれてた訳じゃなくて、ちょっとがっかりの金〇君可愛いね〜

>>267
先生退屈そうだね〜w
先生にア〇マトーナメント出てほしかったな〜
ほんと金〇君順〇戦頑張ってよ。昇〇無理じゃないと思うよ〜
本戦進出も頑張ってね〜

>>268
また楽しいイベント出来たらいいね。ファンのみんなも先生と金〇君を待ってるよ〜

ふふふ、先生の野球とプロレスと相撲より大事なものの中に、金〇君が入っているんだね
また仲良くVSしてね〜

>>269
可愛いお話ありがとう
本編の未来がこれくらい仲良しな先生と金〇君ならいいな〜

突然感想書かなくなってごめんね
コ〇ナが原因で心を病んでしまって、ここの作品を重く感じるようになったんだよね
それで感想が書けなくなって…

でも更新される度にすぐに読んでるよ
心の病み具合もかなり良くなったから大丈夫だよ〜心配しないでね〜

271名無し草2020/05/31(日) 02:44:31.91
>>270
感想ありがとう。
以前、こちらにはあまり書き込まなくなるかもって仰ってたからそうなんだなと思ってました。
コロナ怖いよね。自分が感染してるかどうか自覚ないまま他人に感染させてるかもしれないのが怖い。
でも、感染予防に対する常識を持って出来る対策はして、なるべく普通に戻していくしかないのかな。

コロナ対策には自然免疫を上げるのが有効みたいですが、今後本編はあんまり免疫的には良くなさそう...。
今回のお話は、急に金〇君が「着信音、この曲なんですよ〜」とか、向こうから近づいてきてくれました。
本編の方でも、もう少し心を開いてくれるといいなぁ。
なんか先生は「もう僕は金〇君に伝えたかったことは言っちゃったから、もう伝えたいことないから」
って相手になってくれないんですが…。今、色々協議中ですwおびき出すというか…。
ちょっと辛い展開になるかもだけど、みんな幸せにな~れ!の精神で書いています。
ご自分も体調優れないのに書き込んでくれてありがとう!

272名無し草2020/06/03(水) 01:08:58.87
セレモニーの前にちょっとリハーサルがあって、役割を振られてる棋士たちと集まった。メディアもちょっと入るからここでインタビュー、とか、
記念品渡すときにここでポーズ、とか。
結構棋士も大変なの。
「俺、こっちの角度から撮られるほうが男前なんだよ〜」
タケちゃん、勘弁して。
タケちゃんの引退セレモニーの時はカメラそっち側に固定にしてもらうから。
「カワイコちゃんのお見舞いに行って来たぜ」
休憩の時、タケちゃんがソワソワした感じで寄ってきて言った。
ちょっと頬、赤くなってない?なんでソワソワするの?大丈夫?金〇君に恋とかしてない?
「わざわざ埼玉まで行ったの?」
「イベントがあっちの方であったから、若いのと一緒に行ってきた。木が多くていい所だったぜ。結構、元気そうにしてた。リハビリとかしてるらしい」
ああ、そうなんだ、なら良かった。
「パジャマ着てさ、その上にガウン着てるんだよ。なんかハリウッドの俳優とかが着てるスモーキングガウンとかみたいなの」
何それ?
「へちま襟でさ、腰ひも結んじゃって、なんか大富豪みたいなの」
ああ、あれってすぐグテ~って胸元開いちゃわない?
「両面テープとかで止めてんじゃねぇの?なんか全然乱れなかった」
「金〇君の人格がガウンにも乗り移ってるのかもね」
「体調悪いんだから、グテ~ってしてもいいのにな」
「それが出来ないから金〇君なんだろうね」
「まぁそうだよな」
そうなんだよね。でも、元気になってるんだったら良かった。

273名無し草2020/06/03(水) 01:13:34.28
リハーサルの後は飲み会になった。
僕がタケちゃんと数か月の差で最年少って言う高齢飲み会。
最近はロートルとか呼ばれちゃったり大御所扱いされちゃったりする僕がすっかり若造。
昔の生意気だった頃の恥ずかしい話引っ張り出されたりして散々いじられたけど、
変な重圧から抜け出て先輩方の手の内で転がされるのは気楽で楽しかった。
「金〇さんの尊敬する先生」みたいなタイトルってすっごい誇りだけどやっぱ現役でドンパチやってる身には重いんよね。
勝負におぼれて醜い部分だって出しちゃう可能性あるし。
いつもプロが憧れるような格調高い将棋指せればいいんだけどさ。
みんなにけちょんけちょんにされて、気分良く別れた。皆さんお年が行ってるから二次会とかは無しで。
九時前に解散の飲み会とか、結構いい。まあ、ちょっと飲み足りないけど。
先輩の皆さんを新宿駅でお見送りした後、タケちゃんに誘われて飲み直すことにした。
タケちゃんが連れて行ってくれたお店はガヤガヤして立て込んでたけど、衝立が大きくて、話をするにはいい感じだった。
「ここのこれとこれが旨いんだよ」
うん、じゃあそれでいいよ。あと、おビール。
「「んじゃま、とにかくカンパ~イ!」」
あはは、やっぱり気の置けない相手と飲むと美味しいね。
先輩方と一緒だと、楽しいけど飲んだ気も食べた気もしない。
「カワイコちゃんなんだけどさぁ」
タケちゃんはビールを煽った後、急に真面目な雰囲気になって、突き出しのひじきかなんかを突いてる。

274名無し草2020/06/04(木) 05:12:42.79
前夜

「今日はありがとうございました。また明日…よろしくお願いします」
 
「は、はい…よろしくお願いします…………あの!……先生…明日終わったら……先生とゆっくりお話ししたいです…」

「感想戦ですか?たしかに、今のご時世、局後の感想戦ゆっくりできないですからね……冨士井さんが大丈夫なら、またここで…」

「そうなんですけど…そうじゃなくて……その…長背先生の事…色々…知りたいんです」

「私のこと……ですか?確かに…私ばかりが冨士井さんに教えていただいてますからね…私に教えられることがあるかどうか……」

「あ、そうではなくて…えっと…じゃ…じゃあもし…ボクが勝ったら……キ…いや…ひとつだけ…願い事…聞いて下さい……」

「…それで良いなら…でも…私が勝ったらどうしましょうね……それでは…明日……会館で…」

カチャーーーパタンーー

「はぁぁぁ……また将棋の話だけになっちゃった……どうしたらもっと………」


対局まであと数時間

275名無し草2020/06/04(木) 08:28:00.46
>>271
ありがとう、心配かけてごめんね
俺は事情があってコロナをかなり強めに怖がってるんだよね
同居人達もコロナにかからないように努力してるよ。でも他の人は?ってなって…

コロナをきっかけに色んな人がいるんだって分かって、手を洗わない人、お金がない人、頭が良くない人、警戒心のない人、思いやりのない人、などなど…
それで他人が怖い、嫌い、汚いになって、心を病んだんだよね…

今は大丈夫だよ、近畿からコロナ消えたみたいだしね。でもそのうち誰かがコロナ持ち込むんだろうな…
ほんと将棋があって良かったよ。将棋は変わらず好きだよ。あのスレもこの作品も大好きだよ

276名無し草2020/06/04(木) 08:29:15.33
>>272
先生セレモニー大変だね、お疲れ様〜
なのにタケちゃん自由だねw

タケちゃん面白いねw
あういうガウンはだけて紐だけになったりするよね〜
金〇君もっとリラックスしたらいいのに…

>>273
先生今ではすっかり格〇高いベテラン棋〇扱いで、若かりし頃のトラブルメーカーぶりには触れたらいけないことになってるよね〜w

タケちゃんとの飲み会楽しそうだね〜
って思ったけど、タケちゃん何話すんだろう…?

>>274
冨士井さんは長背先生好きなんだね、ドキドキ
将〇だけじゃなく他の話もしたいよね〜

277名無し草2020/06/05(金) 10:15:57.03
>>274
あらら、勝ったね〜
願いは叶ったかな?

続きが気になる〜

278名無し草2020/06/05(金) 19:31:03.48
「ふぅ……終わった…」
「長背……お疲れ〜」
「ああ…遊棋氏…そっちも終わってたんだ…」
「うん…これ…渡そうと思って…」
「ふふ…もう2冊持ってるし…出版社からと…自分で買った物と」
「買ったの?折角サイン書いたのに……」
「五万円でも買うって前に言っちゃったからね」
「ありがとう…でも…長背がいなきゃ…書けなかった本だから…やっぱり貰って欲しい」
「ではありがたく…」
「これから…帰るの?ご飯でもいこ?」
「ごめん…これから予定が…」
「これから?………………ああ…感想戦?」
「そう……教えて頂く…沢山話したいって」
「そっかぁ……ちょっと妬けてしまいますが…行ってらっしゃい」
「妬ける?なんで?」
「そんなきょとんとしなくても…ふふっ…それが長背なんだけどね…」
「遊棋氏も冨士井さんと将棋の話がしたい?」
「(冨士井くんも可哀想に…)いや…俺は彼とは盤を挟んで戦っていたい…」
「それは俺も…そのためにも努力しないと」
「そうだね…でも俺には将棋の話以外もしてよね…」
「話があればね…」

「ところで……長背さん…ここには今誰もいないよ……」
「それが…どうした……ん」
「こうして頭抱えたら俺からも長背の表情は見えないよ……だから無理して笑わなくていいよ……」
「今日勝った余裕?……でも……記者会見終わるまで……胸…借りる……」

「どうぞ……(悪いね冨士井くん…将棋以外の長背は渡さない…俺もやっとここまで来たのに…)」

279名無し草2020/06/05(金) 19:38:32.04
感想戦に青い妖精さんが居たことでこういう流れになってしまいました

280名無し草2020/06/05(金) 20:53:42.04
金○さんもユーキも座敷童子だ〜w
座敷童子は妖精なんだね〜

281名無し草2020/06/06(土) 01:42:30.08
遊棋氏なかなか男前
長背あとから遊棋氏の胸の暖かさとか思い出すのかな…

282名無し草2020/06/06(土) 17:25:54.90
>>278
あらら…遊棋氏も長背くんが好きなんだね
長背くんはどっちの気持ちにも気付いてなさそう…
遊棋氏優しいね
これからどうなるのかな…

283名無し草2020/06/08(月) 18:18:17.24
長背さんが立ち上がる…あ…帰っちゃう…もう少し…もう少しだけ……なにか…

「あ…あの良かったらもう…す」
「あ…そう言えば…」

同時に話しはじめ、長背さんが不意にこちらを覗きこんでくる……ああもうこの人は……なんで時々こんなに無防備になる……

「なんですか?」
耳の奥で煩いくらい騒ぐ心臓の音が…長背さんに聞こえませんように…

「昨日話されていた冨士井さんが勝った時のお願いを聞いておこうと思いまして……準備が要るものでしたら用意しなきゃですし」

お願い……あの時は…いきなりキスなんて言い出しそうになって……ごまかすために慌てて……今も長背さんとキスはしてみたい…それを言ってしまったらどうなる?……びっくりして…嫌われて…避けられて…VSもなくなって…………それは無理だ!

「大丈夫ですか?また次の時にしましょうか…」

帰っちゃう…なんで…こんなに帰って欲しくないんだろう…いつもなら平気なのに…

「いえ…あの…お願い……お願いは…今夜…僕と………一緒にいてください……」

284名無し草2020/06/08(月) 18:19:09.17
ぎゃー最初の方書き込めなかった

285名無し草2020/06/08(月) 18:23:03.18
前の書き込みは飛ばしてくださると助かります
時を戻そう


感想戦が終わってしまった

「ありがとうございました」
「夜遅くまでありがとうございました」

本当に…夜遅くまで…疲れてるはずなのに…付き合ってくれて…

「いえいえ、こちらこそ長居をしてしまって…いつもだったらもう寝る時間でしょう?」

長背さんが立ち上がる…あ…帰っちゃう…もう少し…もう少しだけ……なにか…

「あ…あの良かったらもう…す」
「あ…そう言えば…」

同時に話しはじめ、長背さんが不意にこちらを覗きこんでくる……ああもうこの人は……なんで時々こんなに無防備になる……

「なんですか?」
耳の奥で煩いくらい騒ぐ心臓の音が…長背さんに聞こえませんように…

「昨日話されていた冨士井さんが勝った時のお願いを聞いておこうと思いまして……準備が要るものでしたら用意しなきゃですし」

お願い……あの時は…いきなりキスなんて言い出しそうになって……ごまかすために慌てて……今も長背さんとキスはしてみたい…それを言ってしまったらどうなる?……びっくりして…嫌われて…避けられて…VSもなくなって…………それは無理だ!

「大丈夫ですか?また次の時にしましょうか…」

帰っちゃう…なんで…こんなに帰って欲しくないんだろう…いつもなら平気なのに…

「いえ…あの…お願い……お願いは…今夜…僕と………一緒にいてください……」

286名無し草2020/06/08(月) 18:29:00.90
長背さんがこっちをみてるのを感じるけど…長背さんの方を見れない……変に思われてないかな…

「あ、あのタイトル戦の話や綿南部先生の話を教えて頂ければ……部屋もツインですし……もし嫌でなければ……」

長背さんを見ないように…取り繕うように言葉を吐き出す。一緒にいて欲しい…独りになりたくない……独りにになったらなにかに押し潰されそう……

「そうですねぇ…では…一緒にいましょうか」
急に長背さんの手が僕の頬に触れる…不意に触れられ長背さんをみると涙が一筋流れていった……長背さんは微笑んでいて僕の頬の涙を拭ってくれた……その笑顔に力が抜けていった。

「今夜はたくさん将棋の話しをしましょうか」

287名無し草2020/06/08(月) 18:30:10.14
それからたくさん話した…タイトル戦の事…綿南部先生の話では、戦型予想、対策を二人で話し合った…
プライベートの話も少ししてくれた……僕と同じくらいの弟さんがいて相談事や不安そうな時の表情と、僕がお願い話した時の表情が重なってしまったと……

弟かぁ……今はそれでいいか…とも思ってたのだけど…

「それで遊棋さんが……」
「○○と言えば…咲々木さんが……」
いつの間にか気が付くと咲々木遊棋さんの話になってしまってる…………しかも……今まで見せてくれなかったような極上の笑顔で……くっそぉ…このままじゃ……弟のままじゃいられない!

288名無し草2020/06/08(月) 18:46:24.14
>>280
座敷わらしは妖怪?

>>281
うちの遊棋さんは1スレの時からちょっと成長して余裕が出てきました
あとダニ君の様なスパダリに憧れてるっぽいです


>>282
とりあえず一段落つきました〜

289名無し草2020/06/10(水) 00:34:20.94
金〇さん、本戦に進めて嬉しい〜。
>>267で書いたのが一つ叶ったから、次は挑決だ〜!

290名無し草2020/06/10(水) 08:19:08.07
>>285
冨士井くん頑張れ〜勇気を出したらきっといいことあるよ〜

>>286
長背さんが優しくてよかったね〜

>>287
長背さんは弟思いのいいお兄さんだよ〜。だから長背さんに弟と思われてるのって、可愛がられてる証拠だよ〜

でも遊棋さんの話ばかり笑顔でされたらねぇ…冨士井くん負けないようにね〜

>>288
ダニ君ってスパダリなんだろうかw?
遊棋さんは元気で無邪気な少年のイメージでスパダリは遠いなぁw

291名無し草2020/06/15(月) 01:31:09.12
「あいつ、どうなん?」
カワイコちゃんとあいつってイコールなの?
どうなんって、何がどうなん?
「俺、一応会長に見舞いに行くって伝えたんだよ。今回俺がやらかした部分多いみたいだし。あんまり将棋の話するなとは言われてたんだけどさ、やっぱりどうしたってイベントの話とかするじゃん?」
じゃんって。まあ、そうよね。
「今回はコスプレ対局って面白企画だったんだけどさ、偶然にすげぇ新手が出たりして盛り上がったんだよ。カワイコちゃんもニコニコして聞いてたんだけどさ、なんだろうな…あいつ…」
タケちゃん、すっきりはっきり言って!変にタメを入れないで!
「なんかもうこの世にいない感じすんだよ。死んだとかないよな?」
何それ。やめて怖いから。
「どういう風だったの?元気だったって言ってたじゃない」
「元気だよ。起き上がれてベッドからも出て歩いたりも出来て。ニコニコしてて。でも、全然生身って感じじゃないんだよなんか、すりガラスの向こうにいるみたいな。う〜ん…」
タケちゃんはなんとか彼の感じた違和感みたいなのを伝えようと苦しんでる。
「将棋に興味ない感じだったの?」
「いや、真面目に俺たちの話聞いてくれてたけど…。現役の棋士としての熱量を全然感じなくて。爺さんが孫が遠足の報告するのをニコニコ聞いてるみたいな?」
「やっぱり体調が万全じゃないんじゃないの?」
「そうなんだけどさ、考えてみろよ、お前がインフルで寝込んでる時に新手が出たって聞いたら熱押しても棋譜並べねぇか?それでなくても今、情報制限されてて俺たちが帰っちゃったら調べることもできないんだぜ」
まあ、そうだけど。
「正直、俺、もし近々あいつがどんな形であれ亡くなったって聞いたって驚かない自信あるし、実はあの日もう実は亡くなってたんですよ、あれは幽霊だったんですって言われても信じる」
きゃ〜、怖いこと言わないで!僕、金〇君好きだけど、幽霊になったら会いたくない!
でも、オリヴィオもなんかそんなこと言ってたっけ?金〇君は死体になるとか。金〇君自身も自分は死んでるからって言ってた。タケちゃんはちゃんとそこら辺を感じ取れたってことなんだろうか。僕はいまだに何が何だかよくわかんないんだけど。

292名無し草2020/06/15(月) 01:32:22.29
「会長がさ、金〇君棋士を辞めて転職するんじゃないかって心配してて、僕、金〇君に確かめに行ったことある」
「で、どうだった?」
「辞めるとかそういう話は出なかったけど、また一緒に研究会やろうって言ったら断られた」
「あんたが三顧の礼でお願いしたのに?それもうきっと中身妖怪に喰われて別の生き物になってるぜ」
だから怖いこと言うの止めて。
「なんかあいつの病気は恋の病って噂があるけど、どうよ?」
いや、タケちゃんが変なこと言ったせいでしょ?
そりゃ勿論、色んな悩みの複合体だと思うけど。
「なんか変な表彰式みたいなので、死ぬ前にもう一度会いたいとか言ってたじゃん。女流の喰い付きが凄くてさ。女の子は一人を思い続ける、みたいなのに弱いんかな。カワイコちゃん、雨あられと質問責めにあってた。あんたの攻め手より鋭い攻撃だったぜ」
「え、女流の誰かじゃないの?」
「女流だとE野先生のお嬢さんか?でもだったら秘めた思いでも何でもないだろ。むしろ父親の方が乗り気なくらいで」
「なんか馬鹿みたいに将棋が強くて綺麗って言ってたよ…」
「じゃあ藍ちゃんじゃねぇな。あ、棋力の話ね」
うん、気を付けてね、そこら辺。
「女流上位で美人かぁ…」
タケちゃんの目が宙に浮く。
「み、皆さん美しいからわかんないなっ」
タケちゃん、ナイスフォロー。
「誰なんだろうな~。わかれば口添えとかしてやりてぇよな〜」
「会長とおんなじこと言ってる。金〇君の人徳だよね」
「あんたは何とかしてやりたいと思わないの?」
「思うけど、彼みたいな人が絶対無理って言うんだから何か深い理由があるんだと思う。だから…。無理なんだろうなって…」
「そっか〜。女流の厳しい取り調べにも殆ど口を割らなかったからなぁ。墓場まで持って行く恋なんかな…」
「そうなんじゃないかなと思って…」

293名無し草2020/06/15(月) 01:32:51.45
「…馬鹿みたいに将棋が強くて綺麗、かぁ…。それ、あんたのことじゃないの?」
んな訳ないじゃない。「不滅の恋人」さんは可憐で、藍ちゃんみたいに小さくて、華奢で…。あれ?ああ、それは僕が勝手に作り上げたイメージだけど…。
「そっか〜。でも女流さん達が言ってたんだけどさ、この狭い業界でどんなに隠してたって、もし付き合ったりしてればバレルって。だから女流でもないみたいなんだよな。女子は女流になれちゃうからアマ強豪ってほぼいないしな」
「趣味で指してて滅茶苦茶強いって言うんだったら、もう探しようないしね」
「そんなんだったら別の意味で会ってみたいよなぁ。でもよぉ、将来あいつが結婚して嫁さんに紹介されたりしたら微妙じゃね?」
「…さすがにその時には最後に会いたい人がお嫁さんに変わってるんじゃない?」
「それはそれでなぁ…」
タケちゃんはロマンチストなんだよね。
酔い始めたタケちゃんは、金〇君が僕との研究会を断ったことにまだ納得がいかないらしく、そのことで僕に絡んだ。
「なんでお前が『はいそうですか』って引き下がってんだよ」
引き下がるも何も、嫌がってる相手に強制できないじゃない。
「だから何でゴーダ先生好き好きから研究会拒否なんだよ。何したんだよ?」
何もしてないよぉ。あと、金〇君は「好き好き」とか言わないから。本当に何で拒否られてるんだろうとは思うよ。彼との研究会が時間の無駄遣いだなんてこっちは思ってないってのは伝えたし…。
「それでも断るあんたに言えない理由って何なんだよ」
「わかんないけど…」
「何で問いたださないんだよ?」
「う〜ん…」
だって、聞けないよ…。
金〇君の頬を涙がツーってメロドラマみたいに流れて…。
「申し訳ありません」って言われちゃったら…。
彼が心から謝罪してるというのが全身から滲み出てて、本当に辛そうで…。
もうそれ以上聞けないよ。僕を責めるなら、タケちゃんが聞けばいい。
「お、俺なんかが聞いたって駄目だよ…」
だからさ、なんで赤くなってんの?
本当に、タケちゃん大丈夫?恋とかじゃないよね?

294名無し草2020/06/19(金) 08:31:44.19
>>291
昔とある芸能人の映像を見たとき、同じようなことを感じたな…恋の病だった…
馬に跨って「大丈夫で〜す」って言ってる映像だよ、怖かった〜

金〇君が好きな芸能人としてその人の名前を出して………な気分に

>>292
金〇君が先生がお願いしてるのに研究会を断ったら、金〇君の中身が別の生き物になってる…
そうか…そうだよね…って思わせる金〇君の先生愛ってすごいなw

女流四天王も美人だよ〜wでも先生の方が美人だね〜

>>293
あの子が恋してる相手って自分かも?って考えるのって難しいよね

タケちゃんは金〇君を的確に観察してるね
先生、タケちゃんの言ってることよく考えてみて…好き好きから拒否に変わったのは何故なのか…

295名無し草2020/06/25(木) 00:06:39.41
「ただいま」

誰もいない部屋のドアを開け呟き電気を着け、手洗い等のルーティンを終える……やっと…一息つけた……

これで王位戦も今期は終わってしまった……負けてしまったのは悔しいけど……自分の力が足りなかった……また次に備えなきゃ……

てんちゃん……居なかったな……

湯に浸かりぼんやりと終局後の事を思い浮かべる、いつもならはしっこの方にいたりしたのに……
ああそうか……今日は妻塔さんの対局もあったから……対局の後一緒にいるのかも……んっ…今ちょっと胸の辺りが……きゅって…………
疲れてるのかな…なにか重大な病気じゃなきゃ良いけど……胸だと…心臓?検診は異常なかったはず…

胸……てんちゃんの…胸がシャツ越しだけどおでこに触れて……優しく頭を撫でられて……触れた所すべてが暖かくてすごく安心した気がする……相手はてんちゃんなのに………

今日は嫌に……身体が暖まる……出よう……

タオルを纏わせたままベッドに腰掛けた。のぼせてしまったのかな…体が熱い…そして一部だけもっと熱い……疲れ何とかというのか……それとも対局中に飲んだ栄養剤のせい…………

「……っ………ん」

堪えきれずベッドに倒れこんだ……吐く息が熱を持ってる……出来ることならこのまま……彼を思いながら…………

296名無し草2020/06/25(木) 00:08:22.39
タイトル名変えるの忘れてた
ごめんなさい

297名無し草2020/06/25(木) 00:35:13.96
>>295
うわ〜色っぽい!
なんか王道のssって感じで(;´Д`)ハァハァ

298名無し草2020/06/26(金) 01:28:34.24
「やっぱ、金〇は結婚なんかしちゃダメだ。だってあいつの思いはどこ行っちゃうんだよ。あんな爺さんみたいになっちゃう程悩んでさ〜」
僕もそれ考えたことあるけど、そしてちょっと切ない気持ちになったけど、仕方ないんだよ。人間なんて弱い生き物だし、心なんて変わるんだから。
僕のあの夏の恋だって、どこに行っちゃったかわかんないし。
あの痛みは今も覚えているけど、でも今も彼を思い続けているかって言うとそうでもないし。
「あんたに言われなくたって人間が弱いなんてわかってるよ。でも俺は金〇に夢を見たいんだよ。なにか純粋なものを見たいんだよ」
タケちゃん、飲みすぎ。でも、気持ちはわかるよ。でも、じゃあ金〇君、恋に殉じるために出家でもして隠遁生活おくれって言うの?
「そんなこと言ってないけどよぉ…。金〇〜なんで結婚しちゃうんだよ〜」
タケちゃん、ベロベロ。なんか金〇君結婚することになってるし。
なんでそんなに金〇君の恋愛に肩入れしてるの?
「只、俺はあいつみたいな真面目な奴が報われない世界が嫌なだけだよ。お前は金〇が幸せになれなくてもいいのかよ」
そりゃ幸せにはなって欲しいけど。でも、不滅の恋人さんとの幸せは無理なんだったら、次に行くしかないじゃない。彼女が死んじゃったんだか人妻なんだかわかんないけど、ダメなものはダメなんだから。
恋愛の成就だけが幸せじゃないとは思うんだけど、現実に一人の優秀な男性がそのことでとても辛い状況になってることは事実だから、何か代替え案があるといいねとしか…。
タケちゃんはもう一軒行くって頑張ったけど、足元もふらついてたし、何とかなだめすかしてタクシーに乗せた。車を待つ間も僕がすべて悪いんだから、金〇君に三国一の花嫁を探せとか、でもやっぱり先輩の紹介で日和って結婚しちゃいやだとか言っていた。
ふう、って思って気が付いたら、自分が新宿のどこら辺にいるのか分からない。タケちゃんに先導されるままに歩いてたから。
ちょっとぼぉっとしてると、ケータイが鳴った。オリヴィオからだ。嫌だけど、最近は金〇君とかCall君もお世話になってるからこちらも礼は尽くさないとってことで、電話に出た。

299名無し草2020/06/26(金) 01:32:17.84
「あ〜、7一の方向見て」
何それ?将棋のなないち?緩く左ってこと?
そっちの方向に首を動かすと、道路の向こうにパトカーが止まっていて、その横にひょろっと背の高いオリヴィオが耳にスマホ当てたまま軽く手を挙げて立っていた。その横に男とも女ともつかない人が立っていた。角刈りでがっちりしてて、男の人なんだろうけどどこかの民族衣装らしいスカートみたいなの着てるしお化粧もしてるしなんだかよくわかんない。
「ま〜、やっと会えたわ〜」
その人は僕に近づくと手をがっしりと握った。手と声は男の人のそれだった。
「この裏手が例のビルでね、こちらオーナーのあゆみママ。あの当時からオーナーだったんだけど、あの日は店にいなくてね。君のこと聞いて美男に会いたかったってずっと悔しがってて」
「20年以上たってやっと会えるなんて、あたしたち、ロミオとジュリエットみたいよねぇ」
ん〜。多分違うと思いますけど。警察官が近寄ってきて、あゆみママに何か書類を渡すとパトカーに乗って去って行った。
「昔はうちは芸術家なんかも通ってくるゲイバーって言うよりサブカルで有名な店だったのよ。でも最近ゲイバーとか増えちゃったら来る人種が変わっちゃって、ただのハッテン場みたいになっちゃってトラブルが絶えなくて」
困ったわぁ、って感じでママが頬に手を当てて小首をかしげた。女の人でもそんなポーズ取らないけど…。
「まあ、ちょっと寄って行って。お近づきのしるしに一杯、ね?」
本当はお近づきになんてなりたくないし、一杯ってあの変なお酒飲みたくなかったけど、なんとなく逆らえないで懐かしいのかなんだかよくわかんない地下に連行された。あの時は酔ってたし薄暗かったし人も多かったから、今のがらんとして椅子が転がってる店を見ても懐かしい感じは全くしなかった。

300名無し草2020/06/26(金) 01:33:19.53
「男の取り合いだか何だかで喧嘩になっちゃったみたいなの。無粋よね〜。警察沙汰になっちゃって。昔はもっと男色を文化として愉しむ空気があったのに、今はやることばっかり」
そう言いながらママはカウンターの中に入って飲み物の用意をしてくれている。
いや、僕も随分散々なことされたような気がしますけど…。
僕の釈然としない雰囲気を感じたのか、
「あの時、不安に感じた?」って聞いてきた。
「え〜、覚えてないよ。嫌じゃなかったけど、酔ってたし」
う〜ん、って思い返してみてもよくわかんないけど、不安には感じなかったかな。棋士の特性かもしれないけど、新しい状況に直面した時にその場のルールを探り当てて対策していくって嫌いじゃないから、それなりに楽しんでたのかも。
「君が怖がってたら助けてたよ」
そりゃどうも。
「お二人ともお強いんでしょ?あたし、嫌なことあった日はラムなのよ」
そう言ってママはラム酒をなみなみ注いだグラスを持ってきてくれた。まあ、昔の訳わかんない変なカクテルじゃなくてよかった。
「ロミオとジュリエットにカンパ~イ!」
ママはそう言って乾杯するとラム酒をぐぐぐっと飲み干した。これって40度とかあるお酒だよね?「やっぱりいい男に囲まれて飲むお酒は美味しいわ~」それはようございました。
ママは僕を見て、「将棋指しも上品になったものよね〜」って言った。
その口調は皮肉とか揶揄とかじゃなくて、小さい時から可愛がってた子供が大きくなったのを立派になったって喜んでる親戚みたいな感じだった。
「あたしが若い頃は、将棋指しって言うとやくざと同じようなものだったわ〜。酒癖悪いし、お金払わないし暴れるし、愚痴はしつこいし」
申し訳ありません。
「この前に来た子も上品だったわ。どこかの王子様がお忍びで遊びに来たみたいで。あたしが席を外した間に帰っちゃったからお話も出来なかったけど。チカちゃん、また来るように言ってよ」
オリヴィオはここでは清親だからチカちゃんなんだ。なんかフリーダムだな〜。
ここに来た棋士がいるんだ?誰だろ?
オリヴィオは彼に珍しく、なんだかはっきりしない感じで「う〜ん」なんて返事をした。
「あの子、ピアノ上手なんでしょ?今度キーボード用意しとくから弾きに来るように言ってよ〜」
え?もしかして金〇君、ここに来たの?

301名無し草2020/06/26(金) 01:42:05.02
>>294
「大〇転将棋」で先生とトモちゃんが大盤解説してるのを見たよ〜。
〇ちゃんが名人だったころ。
トモちゃんも将棋少し指せるらしいね。
二人一緒の画面見て、金〇たんはどっちに嫉妬するんだろう?w

302名無し草2020/06/30(火) 22:36:21.47
>>295
いい話なのに主人公もてんちゃんもサイトーさんも誰か分からないよ〜(ToT)
俺の人物認識データが不足しててごめんね…

>>298
あいつみたいな真面目な奴が報われない世界が嫌かぁ…そうだよね真面目に生きてたらいいことあってほしいね

先生タケちゃんのお世話お疲れ様〜。タケちゃんいい人だね

>>299
あらあら濃いキャラが…先生変な店で変なことされないように気を付けてね

客層が変わって違う雰囲気の店になっちゃったんだね。これって色んなところで起きる問題だよね
将〇も聡〇くんでファン層変わったよね

>>300
棋〇も昔とかなり変わったんだね〜よかったよかった
昔の棋〇のキャラなら俺ファンにならないよ…

金〇君こんな店に来たら危ないよ。ママはいい人そうだけど、客はどんな人か分からないよ

>>301
へぇ〜そんなのあったんだ〜

トモちゃんのことだって分かったんだねw

303名無し草2020/07/01(水) 01:19:22.65
>>297
ありがとう〜

>>281さんのコメ読んだらみなぎってしまってw

>>302
解りにくくてごめんね〜
>>295>>278と285〜287の続きだよ〜
主人公は長背さん
妻塔さんはさいたろさん
てんちゃんは遊棋さん

昔某所で長背さんが、遊棋さんの事を天○君って書いてて、心の中ではそんな風に呼んでたらかわいいなって…それで書いちゃった

304名無し草2020/07/02(木) 05:33:25.79
>>303
その某所を読んだとき、天◯君のことをだんだん天君って呼ぶようになるのがかわいいな〜と思ったのを思い出したよ
三段があんなに心の内をさらけ出したものは(回想じゃなくリアルタイムで)ないよ〜ぐっとくるものがあるよね
長背とてんちゃんいい〜ありがとう

305名無し草2020/07/03(金) 02:20:42.33
>>302
大逆転将棋はアベマで観たからまたそのうち閲覧可能になるかも
○ちゃんがタンバテツローに負けて「名人恐るるに足りずアッハッハ〜!」とか言われてたw イチヨ先生が上品なのに凄く色っぽかった
先生は動き方がブリッコというか子供っぽいというか割りと落ちつきなくて、髪型はオーキボンドみたいで結構怪しかったw

306名無し草2020/07/04(土) 16:01:31.77
>>303
ありがとう〜読み返してみたら確かにそうだね〜

てんちゃんよく居るよねw
てんちゃんと妻塔さん仲良いの?妻塔さんふんわり優しくてかっこいいよね

てんちゃんの暖かいふっくらおっぱいw
てんちゃんの男らしい優しさって、てんちゃんにもこういう一面があるんだってドキドキするね
思い出すだけで体が熱くなるだろうなって思うよ…

ファンなら知ってる話なんだね〜

>>304
長背は自分の心にまっすぐ生きてるイメージだから、読み応えありそうだね

>>305
ありがとう、面白そう〜w
18年前のなんだね〜

307名無し草2020/07/05(日) 14:42:22.26
全部書けてからと思っていましたが
叡王戦で落ち着かずいてもたってもいられず…

咲々木ー冨士井のB2戦後からです

308名無し草2020/07/05(日) 14:43:20.02
「ねぇ…冨士井君…この後…どうするの?」
「あっ、最近は父の家に行くのもちょっと大変なので…近くにホテルをとっていて……あの…」
「じゃあさこの後よかったら……」
「あの、咲々木さんにこの後予定がなければ……」
「「どこかで続き…」」
「やらない?」
「しませんか?」

見事にハモってしまった…事務局でスマホを受け取りどこにいこうか話をしていると、理事室から長背が出てきた。
そのとたん冨士井君のお尻からちぎれんばかりに振られるわんこの尻尾が見えた気がした……そんなわんこ君がこっちを見る……長背も誘いたいのかな……顔を見合わせて二人で頷き声を掛けた。

309名無し草2020/07/05(日) 14:44:36.67
また失敗してしまった308は無かったことに(´TωT`)

310名無し草2020/07/05(日) 14:47:44.18
終わったなぁ、って順位戦は始まったばかりだけど……
滅茶苦茶難しかったあんなに研究してたのに……でも……楽しかった…初手合いの時も思ったけど……もっと感想戦したいな……

「ねぇ…冨士井君…この後…どうするの?」
「あっ、最近は父の家に行くのもちょっと大変なので…近くにホテルをとっていて……あの…」
「じゃあさこの後よかったら……」
「あの、咲々木さんにこの後予定がなければ……」

「「どこかで続き…」」

「やらない?」
「しませんか?」

……見事にハモってしまった…事務局でスマホを受け取りどこにいこうか話をしていると、理事室から長背が出てきた。
そのとたん冨士井君のお尻からちぎれんばかりに振られるわんこの尻尾が見えた気がした……そんなわんこ君がこっちを見る……長背も誘いたいのかな……顔を見合わせて二人で頷き声を掛けた。

311名無し草2020/07/05(日) 15:05:11.44
「長背、感想戦そこでやってたの?」
「ああ…遊棋氏……冨士井さんも…お疲れ様でした……」
「長背さんお疲れ様でした」

顔をあげた長背は傍目には判りにくいけど……とてつもなく疲れてるように見えた……顔もいつもより白い……無理もない…

「長背…もしかして疲れてる?」
「そんなは事ないけど…」
「良かったらこれから冨士井君と3人でご飯いかない?」
「あ……えっと……」
「楽しそうな相談のところ残念ですが……」

突然長背の背後から重低音の声が響いた。声の主が理事室のドアを閉めてこちらに向かって来た。

「会長と?」
「僕ですか?」
「そう…お父上がホテルで待ってるよ」
「父が?来る予定なんかなかったのに…」
「行きましょうか」

戸惑った表情の冨士井君……その尻尾はすっかり下を向いてる。そして会長に連れられて帰っていった。

312名無し草2020/07/05(日) 15:07:38.79
「どうしたんだろうね……」

二人を見送り長背に目を向けると、さっきより顔が白くて心なしか震えているように見えた。

「長背!大丈夫?やっぱりどこか具合でも?」
「遊棋……ごめん…家に…帰りたい…」
「わかった……送る……」

タクシーを手配して乗り込み行き先を告げようとしてふと長背を見やる…どうしよう、家で良いのかな病院の方が……

「ありがとう…大丈夫だから……家についたら説明するから……」

そう言った後きつく目を閉じた…なんか事情がありそうだけど……それよりも確実に疲れてるのは判るから……少しだけでも……

「ついたら起こすから……ちょっと寝てていいよ」

肩を抱き寄せ長背を寄り掛からせる……一瞬長背の身体に緊張が走る……けど姿勢を戻すことなくだんだんと力が抜けていく……そして小さく寝息が聞こえてくる……身体の右側だけが熱い……出来ることなら……道路が渋滞しててくれないかなぁ………

313名無し草2020/07/05(日) 16:27:24.52
>>304
長背てんちゃん書いてる時によく読み返すけど、その度にほっこりしたり切なくなったり、いろんな思いに引き込まれてしまう

またお目汚し失礼します〜


>>306
今の冨士井さんと同じくらいの年齢の長背の思いがたくさん詰まってるよ〜

前は長背の本スレに貼ってあったから知ってる人は多いかも?

314名無し草2020/07/09(木) 23:58:23.54
>>312
ドキドキ
バナナ軍曹は本当に謎w
続きが楽しみだよ〜!

315名無し草2020/07/10(金) 01:03:14.18
「君が連れてきたの?」
僕の声は非難がましい響きがあったんだと思う。オリヴィオは彼に珍しくちょっと困ったように「僕じゃないよ。彼にはここは似合わないもの」って言った。
「…じゃぁ僕は似合うと思ったから連れてきたの?」
「似合わない場所にいる君が見たくて連れてきたんだけど、なんかすごく馴染んでたよね」
傍からはそう見えたかもしれないけど、僕なりに恐怖や嫌悪感はあったんだけど。ただベロベロに酔うことで色々ごまかせたし、楽しくなくもなかったけど。
「彼、誰かと一緒に来たんですか?」ママに聞くと「え〜、ちょっと見知った顔と一緒に入って来たんだけど、友達って感じじゃなかったわね〜。一人だけきちんとスーツ着て質のいいネクタイ締めててそこだけ明るく見えて、慰問に来た皇室の人みたいだったわ〜。みんなにジロジロ見られてアプローチされて居心地悪そうで可愛かったぁ」ママはグラスを両手で包むように持って、乙女みたいな感じで宙に視線をさまよわせた。
「お酒が飲めないって言うから、ジンジャーエールかなんか出したと思うわ。面白いわよね、お酒も飲めなくてあんなに上品そうなのになんで来たのかしら。もうみんな興味津々で。チカちゃんにここの話を聞いて、みたいなこと言ってたわね」
「あ〜、彼には君の昔の武勇伝みたいなの話したからね〜」
僕があんまり非難がましい目を向けたから、オリヴィオが弁解する。
「あれかしら、大先輩が若い時に来た所に行けばご利益あって将棋が上手になれるとか思うのかしらね?だったらこの店、将棋好きの聖地みたいにならないかしら?」
申し訳ありません。羽〇さんが対局の後通い詰めた店とかならありかもしれませんが、僕が酔って一晩ち〇こ握られた場所ってくらいじゃ、ちょっと無理です。

316名無し草2020/07/10(金) 01:04:53.59
その時、地下にあるこの店に通じる階段の上のドアが開いて、人が入ってくる気配があった。ママは階段の下に行って、「ごめんなさい、今日はちょっと色々あって警察呼んだし、もう閉店なの」って言ってた。常連のお客らしく、何か話し込んでいた。
「もう随分前のことなんだ。隠すつもりもなかったけど、君と話す機会も無かったし…」
オリヴィオが何だか済まなそうに言った。別に僕に報告してくれなくてもいいけど。
「うん、それは…。でも金〇君なんでこんなところに来たんだろうねぇ?」
本当にそれが不思議だった。
「うん…。ゲイバーに行ってみたかったからだって」
「そうなの?言ってくれたら知ってるお店に連れてったのに〜」
「棋士の行くような所は若い頃に先輩たちに連れてかれたらしいよ。RとかMとか」
そっか〜。僕もその二店しか知らないや。どっちも奇麗な女装した男の人がいるお店で、昔はそんなお店が一杯あったけど、どんどんつぶれちゃった…。
でもなんで金〇君はゲイバーなんかに…。考えてみたら、王座と付き合ってたくらいだしそうおかしくないのかな。
…ってことは…「え?」って小さく声が出ちゃった。ってことは金〇君、男の人と出会いに来たの?なんか、これ以上考えると怖くなるから考えるの止めよう。
声、聞かれちゃったよねって思ってこっそりオリヴィオの方を見ると、彼はラム酒の入ったグラスを光にかざして見ていた。ほの暗い店のライトに照らされた彼の横顔は、ギリシャ彫刻みたいだった。
なんで自分がこんな整った顔してるのに、僕なんかを奇麗だって持ち上げて嫌がられながら付きまとってるんだろう。ちょっと美術品でも見るみたいにその横顔を見ていたらオリヴィオがこっちを見たので目が合ってしまった。
いつものすべてを見透かしてるような目じゃなくて、何か感情のこもった眼差しだった。
彼は何か言おうとしたけれどやめたみたいで、ふっと表情を和らげると「これからホテル行こうか?」って言った。

317名無し草2020/07/10(金) 01:08:20.50
行かないよ。でも、通常運転に戻ってくれてちょっとホッとする。
彼が変な迫り方をして僕が拒絶するって、もう水〇黄門の印籠みたいなお約束になってるから。
ふっと疑問に思ったので、酔った勢いも手伝って聞いてみることにした。
「僕がOKしたらどうするの?」
オリヴィオは声を立てずに笑った。嬉しいような悲しいような不思議な笑顔だった。
「何食わぬ顔で君をエスコートして、途中でなんとなく僕が気持ちを変えるようなきっかけを探して何事もなく終わるんじゃないかな」
そうなんだ?
「そうなんだよ」
そう言ったオリヴィオの表情は、いたずらがばれてしまった子供みたいでちょっと可愛くて、僕はそう感じた自分自身に驚いた。

「僕はそろそろ帰るよ。君は?」
僕がぼんやり考えていると、オリヴィオがそう言って立ち上がった。
何で僕が残ると思うのさ?
引き留めるママをオリヴィオが華麗にいなしてくれて、僕たちは晴れて地上に出た。もう終電もない時間だからどっかでタクシー拾って帰ろうと思ったら、オリヴィオが僕の腕に手を掛けて「もうすぐうちの車が来るから乗って行くといいよ」と言った。ひぇ〜、いつの間に連絡したの?もしこの世に「スマート道」とかあったら、この人が初代家元だと思う。世の中の不器用な男の子に色々伝授して上げて欲しい。
「今夜は偶然ママの二十数年越しのリクエストに応えられて良かったよ」
そうなの?それは良かった。

318名無し草2020/07/10(金) 01:10:21.02
「来週位に金〇君のお見舞いに行こうかと思ってる」
「へ〜、よろしく伝えてね」
オリヴィオはちょっと硬い表情になって道路を見つめると、「時々、君が…」ってつぶやいた。
最後の方がよく聞き取れなかったから「え、何?」って言ったと同時に、僕の横にす〜っと高級車が止まって、運転手さんが降りてきて座席のドアを開けてくれた。
オリヴィオは優しい顔で運転手さんに労いの言葉をいうと、僕に車に乗るように促したので、その指示に従って車に乗った。
色々と迷惑な男だけど、目下の物への気遣いとか、本当にそつがないんだよね。何となく自宅を知られるのが嫌で、坂上のマンションに送ってもらうことにする。
ここから10分とかからない距離だし。
座席に身体を持たせかけて、色々と振り返る。先輩たちとの時間、タケちゃんの想い、金〇君の知られざる過去、そして…。
「時々、君が…」の後、「憎らしくなる時がある」って言ってたような気がするけど、確認できなかった。その言葉の前後は何だっただろう?考えているうちに僕のマンションに着いた。心付けを渡そうとしたら、思いっ切り拒否られた。車が去って、僕は薄ぼんやりとした闇の中に取り残された。この生ぬるい闇は僕の心みたいだ。色々な事が僕に語り掛けていることはわかるんだけど、それが何だかわからない。でも「生ぬるい闇」だから致命傷にはならなくて、上手くスルーすれば何事も無かったように生きていかれる種類の…。

319名無し草2020/07/12(日) 17:13:08.02
>>307
叡〇戦次の局どうなるんだろうね?

>>310
咲々木さんと冨士井君も仲良さそうでいいね
じっくり感想戦してね〜
長背君みつけて嬉しそうな冨士井君可愛いね

>>311
冨士井君一緒ご飯行けなくてしょんぼりだね…
何があったのかな?

>>312
長背君は事情を知ってるんだね…良くないことみたいだね
冨士井君がいないすきに、遊棋氏と長背君の恋が進みそうだね…

>>313
今の冨士井君くらいって気持ちが新鮮なころだね〜

320名無し草2020/07/12(日) 17:32:06.00
>>315
こんな店に金〇君来ないでほしいよね
金〇君この店の人やお客さん達にモテモテだろうな〜w
やっぱりオリヴィオからの情報なんだね

先生の思い出の店だから、金〇君には聖地なんだよ。この店に来て先生の何かを感じ取りたかったんだよ

>>316
金〇君ゲイに大人気だろうから、ゲイバーなんて行ったら危ない目にあうよ…

やっと相手が男かもしれないと気付いたのかな?

>>317
オリヴィオは先生をからかってるだけで、本気でホテルに行こうとは思ってないんだね
オリヴィオはいつもスマートでかっこいいよね〜

>>318
あぁ…ほんと先生鈍感だね…憎らしくもなるよね…
あと少しのような…まだまだのような…

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