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         のんびりブーン系について語ったり、規制の避難地に。
         当館でブーン系を楽しむのはいかがですか?

( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★52
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(*´・ω・`) 「神としての性質の殆どを受け継ぎながら、絶対に神たりえないモノとなる」

(*;゚д゚) 「や、やめっ!」

ショボンの腕が、女神の股を大きく開かせた。そこには何の穴もない、割れ目すらも。

(´・ω・`) 「しかし普通の人間では、神をファックすることはできない。そこで…」

開かれたまま固定された女神から、ショボンが離れ。代わりに、もう一人の女神。

( ;゚д゚) 「…うそ」

(*´・ω・`) 「これだから素晴らしいんだ、僕の妻は」

ありがとう。

(´・ω・`) 「わかるでしょう?あなたの情報から作成した、コピーですよ」

( ; д ) 「あ…あぁ…」

(*´・ω・`) 「完璧には程遠い。特に、 こ こ 」

裸のコピーの股間でいきり立っている、淡い光を放つ角。

(*´・ω・`) 「興味深いですね、僕では触ろうとしても透過するというのに」

( ‐ ) 「やめて、おねがい、待って…」

(´・ω・`) 

(´^ω^`) 

ショボンとコピーは容赦しない。

( ; д ) 「あ、アァーッ!!」

ぬぷり、女神は堕天した。



―――――

―――

―――――――

川; ゚ -゚)  「くっ…」

こんなはずでは、なかった。降下してきた大量のゴーレム、というかどう見ても体高数メートルの人型ロボットな其に、私達は弄ばれている。
ロボットの攻撃は、人間ではありえない量の魔力で真っ黒な球体を形成し、飛ばすだけのシンプルなもの。
だが、その黒球に触れた者は悉く呑み込まれ、消滅した。
人類最高峰とうたわれた魔法使いや、召喚モンスターすらも。勿論、反撃は試みている。
しかし剣では歯が立たず、魔法は無効化される。

( ・∀・) 「おさえた!」


(,,゚Д゚) 「いくぞっ!!」


(# ^ω^) 「ぬぅオオオラァーッッッ!!!」


|::━◎┥  《ギギッ!》


転生者特典の能力なら、一応は通じた。時には破壊すらも。しかし。


(,,゚Д゚) 「まただっ!コイツ、また再生しやがった!」


( ・∀・) 「バカな!今度は胴体バラバラにしたんだぞ!?」

(; ^ω^) 「 ロボットなら爆散サヨナラだろ普通!」

私が時間を止めても、足止めは一瞬間。微かな隙に全力で叩き込み、
やったかと言わないように気を付けていても、やってない。瞬時に元通りになってしまうのだ。

(; ´_ゝ`) 「右からくるぞ、気を付けろ!」

(;´・_ゝ・`) 「うおっ!?」

加えてたちの悪いことに、ロボット達は高度に連携をとる。1、2体にかまかけていると、足元を掬いにくる。

(#´・_ゝ・`) 「くそっ、なめるなっ!」

( ´W`) 「よせ!」

(;´・_ゝ・`) 「なっ、ぐおっ!」

また、ロボットどもは剣撃や刺突を見事受け流したり、回し蹴りで蹴散らしてみせるなど、
下手な人間よりよっぽど近接戦闘に長けている。

|::━◎┥  《ハ…ハハ》

|::━◎┥  《ハハハハ…ハハハハハハ!》

(;´・_ゝ・`) 「くそっ、くそっ、くそおおっ!?」

そして腕に覚えのある軍人には敗北感を植え付けてから、あっさり黒球で消滅させてしまうのだ。

川 ;゚ -゚)  「こんな…」

きっと、もっと効率の良いやり方があるのだろう。近くに居た指揮官によれば連合軍の外周は隙間なく、前回の四つ足が囲んでいるのだが、
包囲を狭めたりはしないらしい。突破を試みたときのみ降下してきた人型ロボットと同じ黒球を発射し、
矢や魔法を飛ばすだけでは反撃すらしてこないのだが、そもそもこちらの遠距離攻撃は当たる前に無効化されて
しまうらしい。いっそのこと、一思いにハインの攻撃で派手にやられるほうが、まだマシだと吐き捨てた彼は、
直後に呑み込まれてしまった。

( ´W`) 「あきらめるな!あきらめるんじゃない!神も戦っておられるはずだ!」

周囲に残っている連合軍の数が激減していることに気付いた別の指揮官が、自分の隊を必死に励ましている。
だが一人、また一人、時には数人まとめて跡形もなく消滅してしまう。手にしていた剣や、何かしらの欠片すらも残らない。

(; ´_ゝ`) 「そうだ、きっと神は、あのハインをどうにかしようとしているに違いない!ここを凌げばきっと」

勇ましく戦っていた指揮官は、人型に投げ上げられて、高々と宙を舞う。
落下の恐怖にもがく彼は、地面ではなく黒い球体にぶつかった。

川; - )  「最悪だ、こんな…」

最悪。本当にそうなのだろうか?
先程の指揮官の言葉で、私の中に嫌な疑問が芽吹いてしまった。
思えば、私達が最初にハインを目にしたのは、魔王城へ光を放った時だと思っていた。
しかし、ショボンが直々に紹介したハインとは、見た目が違いすぎている。
サイズだって、遠目だからといえばそれまでだが、先程まで頭上にいたハインの方が大きく思う。
光を放ったアレはあの時、影になっていた部分でも、ちゃんと光の脈は見えていた。
頭上のハインにはそれがない。ただ、闇だ。

(; ^ω^) 「しまった!?」

(; ・∀・) 「ブーン!」

(,,゚Д゚) 「うあっ!?」

(; ・∀・) 「ギコ!」

もしも、もしもあんな、スペースオペラで活躍するような代物が幾つもあって。
それらを統括しているのがショボンだとして。
私達には、最初から勝ち目など無かったのか。

(# ・∀・) 「ちくしょう、こんなの反則だ、ふざけんじゃねえーっ!」

川; ゚ -゚)  「モラ、うしろ!」

( ・∀・) 「あっ」

私の能力などまるっきり無視して、止めたつもりの時間を進む黒い球体。モララーを呑み込んだ其は、勢いそのままに私へと。

川 ゚ -゚)  

それだけでない、私めがけ、複数の黒。避けようが、ない。

川 - )  う…

無念、その一言に尽きた。こんなはずでは、なかったのだ私は…私は。
そして有らん限りの力で、私は最期の言葉を叫ぶ。

川 ;д;)  「チートうぜえええええ!!」

こんなはずでは、なかったのに。



―――

―――

―――

从 ゚∀从  「はいはーい、ならんでならんでー、敗北者の皆さん此方に集まってくださーい」

川 ゚ -゚)  「 」

川 ゚ -゚)  「…」

川 ゚ -゚)  「!?」

最期だと思ったが、そんなことは無かった。どういう事なの…。



―――

―――

―――

……そして。

結果から言えば、連合軍は敗北した。女神は行方不明。しかも魔王城攻略に参加した部隊は
一人残らず捕虜となり、ハインの中の一室に集められた私達はうちひしがれたまま、沙汰を待った。

(´・ω・`) 「安心してください、皆さんは生きて帰れますよ」

必死に戦っていたのがバカらしくなるほどアッサリ言ってのけるショボンは、私達を捕らえたままで王都に向かうと、
私達にしたようにド派手な嫁自慢をしたあと、人間体のハインと枷をはめられた前魔王、
そしてグリンとシスを引き連れて王様達と会談したらしい。

(´・ω・`) 「いやあ、話のわかる寛大な御方々ばかりで助かります。はっはっはっ」

ショボン達、新魔王軍は強大かつ独立した勢力ではあるが、領土を広げる気も人類を脅かすつもりも無い、
という言い分を信じる事しかできなかったのだ。どの道、
その気になれば諸国連合は潰されてしまうのだから。

…それから。

それから、私達転生者組は、皆で纏まって暮らすことにした。

口にこそしないものの、共通した諦感を抱えた私達は、身の丈にあった生活を求めて、
このファンタジーな世界を満喫すると決めたのだ。

今まで戦うばかりで、野に咲く綺麗な花や、
とても奇妙な姿の獣、壮大かつ繊細な地形などなど…この世界の自然の美しさに、
あまり気をやっていなかった。それはあまりに勿体無いと、
気が付いた私達は実にファンタジーな人生を歩む。

前人未踏の大自然を冒険しながら、時に、野良モンスターを討伐し。

時に、困窮した村を救い。時に、盗賊と戦い。

時に歌い時に飲み、時に笑って時に泣く。

そんな、元いた世界ではできなかった生活に明け暮れた。


幸せであったがしかし、ふとした時に思う、女神は果たして、と。
戦場で姿が消えたきりの神は、まだ存在しているのだろうか。
ショボンは女神については、何も語ろうとしないのである。

いつしか…。

各所を旅する私達は結構有名になり、色々な話が舞い込むようになる。
とある領主の御抱えにならないか、とか、我が国の所属にならないか、
といった話に嫌気がさしてきた頃。
数年ぶりに、私達は女神と再会した。

川 ゚ -゚) 「女神様?」

(#゚;;-゚) 「イエス、元女神様」

川 ゚ -゚)  「元?」

緑の濃い諸国連合最大の避暑地に私達が滞在していると聞き、会いに来てくれた彼女は、
傷跡だらけであっても、尋常でない美貌がある。
仕草ひとつですら、品の良い美しさがあるのだ。

(#゚;;-゚)  「私、神じゃ、なくなっちゃったの。だからあなた達も気軽に話してよ」

何があったのか気になるが、あきらかにデリケートな話題であるため
しばらく当たり障りの無い会話でお茶を濁していたところ、焦れたらしい彼女から語ってくれた。

(#゚;;-゚)  「ショボンはね、この世界を救うついでに、私の卵子を手にいれたかったの」

ぽかんとした私達は置いておいて、話は進む。

(#゚;;-゚)  「あの日、捕まってしまった私は、人間とよく似た体にされたわ。
今の私の体ね。魔法や能力だって、一時的だったけどハインに封じられてしまったの」

彼女は茶の香りを楽しみながら、過去に思いを馳せているようだ。

(#゚;;-゚)  「もうオシマイだと思ったわ。色々あって神の座から引きずり下ろされて、救援は期待できず、
ハインに閉じ込められたまま。なぶり殺しにされるとばかり…
でも、降参した私に与えられたのは、穏やかな暮らしだった」

洗脳だろうか、私達の疑問を、もっともだと笑いながら彼女は続ける。

(#゚;;-゚)  「元より貴女は敬うべき存在、勝敗が決したのだから相応に扱う
…そんな台詞を平然と宣うショボンが怖かった。暮らしといっても相変わらず
ハインの監視下だったから、反抗はできない、仕方なく大人しくしていたら、
ある日、体調を崩してね」

いよいよ毒でも盛られたか、そんな考えがよぎる。ところが彼女はどことなく嬉しそうに微笑んだ。

(#゚;;-゚)  「生理が来たのよ、私に」

川 ゚ -゚) 「…」

来るのか、神に。いや、彼女は神でなくなり、人間に近い存在となったらしいから、有り得ないことでは無いのだろう。

(#゚;;-゚)  「笑っちゃったわ、人間の女性って大変なのね」

川 ゚ -゚) 「その、生理痛とかは?」

(#゚;;-゚)  「あれは、なかなか慣れないわね。あなたは激しい方なの?」

私ってば頭痛になるのよねー、なんて、あっけらかんと彼女は笑った。やはり、嬉しかったのだろうか。

(#゚;;-゚)  「複雑な気持ちだったし、もう本当に神じゃないんだなって、泣いたりもしたわ。
その時に、新魔王軍の娘達が慰めてくれてね、けっこう仲良くなったの」

でも、と。彼女が陰る。

(#゚;;-゚)  「…みんな、遠くへいっちゃった」

ごくり、誰かの喉がなる。

( ・∀・) 「亡くなってしまったのですか?」

(#゚;;-゚)  「いいえ、言葉の通りよ」

スッと、美しい指が天をさした。

(#゚;;-゚)  「ショボンは新魔王軍の娘達を引き連れて、宇宙へ旅立ったわ」

( ^ω^) 「宇宙、ですか」

(#゚;;-゚)  「そう、宇宙。それこそが、彼がこの世界で最もやりたかった事」

まさかのガチSFである。驚きに目を丸くすることしかできない。

(#゚;;-゚)  「…あの娘達と仲良くなって、ショボンも何もしてこないから、
一体何のために私を捕まえているのかと思っていたある日、
準備が整ったとかで色々と話はじめたわ」

まずひとつ、ため息混じりに女神は語る。

(#゚;;-゚)  「彼は…いえ、ハイン、グリン、シスを含めた彼らは、
この世界に転生してきてすぐ、宿敵と言うべき敵を、発見したの」

(,,゚Д゚) 「敵?モンスターとかですか?」

(#゚;;-゚)  「…宇宙怪獣よ」

(,,゚Д゚) 「…」

川; ゚ -゚)  「…はっ?」

(#゚;;-゚)  「だからね、彼らは、遥か宇宙の彼方から遠い将来この星へと辿り着くであろう、
宇宙怪獣を発見したの。私があなた達をこの世界に呼ぶ前に、ね」

バカな、言いかけて、思い出す。ハインの正体を。

(#゚;;-゚)  「彼らは、この世界に来る以前から、数え切れないほど転生を繰り返している。
その過去の世界で、辛酸を舐めさせられた敵と超ソックリな宇宙怪獣が、過去と同じく、
自分達の居る星を目指している。だから、彼らは宇宙怪獣を討ち滅ぼすと決め、
そのために人類を脅かしている魔王軍を支配し、戦力を拡充することにした…そうして」

優雅にカップを傾けながら、彼女は続ける。

(#゚;;-゚)  「そうして見事、使い潰すも大事に育てるも好き放題できる、都合の言い人手を確保した彼らだけど。
宇宙怪獣以外にもうひとつ、やりたいことがあった」

川 ゚ -゚) 「それは?」

(#゚;;-゚)  「…家族を増やすこと」

( ・∀・) 「家族?ハインは、子を成せない体なのですか?」

(#゚;;-゚)  「いいえ、ハインもショボンも、普通に健全な方法で子を成せる。実際、新魔王軍が生んだ子供の父は、すべてショボンよ」

彼女は、悲しげにかぶりふる。

(#゚;;-゚)  「そう、残せるのよ、この世界には。けど、彼らが次に生まれるであろう世界には、彼らの子供は転生しないの」

嫌になるほど試したらしいわ、そう吐き捨てた彼女は、明らかに
彼らへの哀れみを抱いている。酷い目にあわされた相手の筈なのに。

(#゚;;-゚)  「ショボンは、ね。寂しいのよ、新しい人生を与えられる度、自分の知る人が居なくなる事が。
例えどんなに愛した相手が居て、その相手と心中しても。無二の親友が、
死後の世界で会おうと笑いかけてきながら死んでも。
結局は、独りになってしまっていたから」

だから、家族か。リセットされない、自分と繋がったままの存在。
また逢えたね、そう言える存在。

(#゚;;-゚)  「とある世界で出会ったハインが例外的に彼と共に転生するから、
彼はいつか自分の子や親や、兄弟姉妹、そして契りを交わした相手と
死後に再会できると考えて、この世界でも子を成した。その、
たくさんの母の一人に選ばれたのが、私だった」

嫌悪とも、諦めとも違う満更でもない色が彼女にチラついた。
なんたることか、哀れな女神は数年かけてスッカリ懐柔されたようだ。

(#゚;;-゚)  「いえね、別に、彼と褥を共にしたわけでなくてね。
知らぬ間に、私の体から卵子を取り出していたのよ」

狂ってる、私は改めて確信する。無理もない、とも。
星の数ほど生き死にを経験した人の心が、正常であるはずがないのだ。

(#゚;;-゚)  「あれは忘れられないわ…巨大な白い立方体の中に、体外受精した私の赤ちゃんが居ると…
そう、淡々と、彼に言われた時。私は泣きながらへたりこんでしまったわ」

川; ゚ -゚)  「無理も、ありませんよ、そんな…」

鉛のような沈黙が私達にのし掛かる。こんな時に、どんな言葉を掛ければいいのだろうか。
さっぱり解らない。酷い外道と言えばそれまでだが、
しかし今の彼女を前にして、口にするのは憚られた。

(#゚;;-゚)  「ずるいわよねぇ、ほんと。責任とるどころか、復讐のひとつもさせてくれずに行っちゃうんだから
…一応、帰ってくるとは言っていたのだけどね」

彼女は気付いているのだろうか、自分の気持ちに。どこか遠くを見つめる、その愁いた横顔に。
いたたまれなくなった私達は話題を変えて、彼女の現状を聞き出すことにした。
これも、この世界に呼ばれた縁だろう。
今の彼女をこのまま捨て置くなど、できない。



―――――――――――――――

――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――

|゚ノ ^∀^) 「では、行って参ります。母様、父様」

(´ ω `)

从 ∀从

|゚ノ ;∀;) 「…みんなも、バイバイ」

《……》



―――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――

星の降る夜、私は決まって遠い昔を懐かしむ。

手製のカップに注いだ暖かいスープを手にして、清らかな冷たさが肺に満ちる。

贅沢だ、心底思う。

私は今、この星で一番の贅沢者に違いない。

(#゚;;-゚)  「空気、随分うすくなっちゃったなあ」

自分で編み出した魔法と、滅びさった科学文明の遺産を併用しなければ、
人並みの暮らしを維持できないほどまで失われた大気を。

無意味に、独り占めしているのだ、贅沢と言わずなんとよぶ。

(#゚;;-゚)  「…ごはん、これからどうしよう」

外の景色を透過するドームの中から、ぐるりと見渡し、溜め息。

赤茶けた大地に、私が食せる動植物などあるわけがなく。

広大な地下空間に遺されていた食料も、このスープも、残りあと僅かだ。

塩と水ならば、まだ幾らかあるのだが、餓死とは無縁の私にとって貴重な娯楽、それだけではあまりに味気無い。

(#゚;;-゚)  「あっ…今のは、近かったなぁ」

それにしても今夜は良く星が降る。

私が居るドームの目と鼻の先に、新しいクレーターができた。

抉れた地面は、まるで丸焼きになった人のように苦しそうな色をして、
それでいて生命を連想させる色に溶けだした地面は、美しい。

ああ、いっそ最下層の掘削マシンでマントルまで行ってみようか。

あれほどの熱量ならば、私は死ぬのだろうか?

なんて、後ろ暗いことを考える。

(#゚;;-゚)  「死ねば良いのに、わたし」

しかし実際、怖い。

そう簡単に死なないのは分かっている。

どこまでやれば死ぬのかは知らない。

それを試す事を躊躇ううち、気が付けば私は独りぼっちになっていた。

まだ続くので、また後日投下します

お疲れ様。人間模様が複雑で切なくも面白い

昨日の続きを投下します

私が呼んで、私を気遣い、私を支えてくれた転生者達はいうに及ばず。

私を蔑み、私を嫌い、私を売った神々すらも、滅んでしまった。

思えば神々は、神話に謳われるよりよっぽど、動物的だった。

人類が居なくなった後の停滞に嫌気がさし、互いに刺激を求めて、
ついには自滅の道に喜びを見出だした哀れな種族。

ただ、高位の存在であるというだけでは、星の歴史についていけないのである。

(#゚;;-゚)  「はぁ…」

ドームに直撃した星が、見事に砕け散った。

綺麗だと思う。

なかなか見れるものではない。

だがそれを話す相手が居ない。

お喋り上手なアンドロイドは、とうに眠った。

魔法に永遠を保つモノは無いのだ、仕方無い。

(#゚;;-゚)  「ばかだな、わたし」

それでも生きているのは何故か、理由は酷くシンプルだ。

(#゚;;-゚)  「でも、やっぱり」

会いたかった。

憎しみは既に無い、恋でもない。

ただ、知的生命体が私しかいない今、無性に彼等を求めてしまうのだ。

私を知る者を。

私が、知っている者を。

彼等は、帰ってくるといっていた。

(#゚;;-゚)  「…ん?」

ふと、一際輝く落星を見つけた。

まっすぐこちらへ降ってくるソレに、不思議と目が離せない。

カップを置いた私は、半ば無意識に、ソレへと手を伸ばす。

(#゚;;-゚)  「なんだろ、なんか…」

 《やっと、ついた》

(#゚;;-゚)  「!?」

ソレはドームを易々と通過した。

眩い光に包まれたソレは、床にフワリ降り立つと、徐々に正体を表す。

(#゚;;-゚)  「あっ…ああっ…!」

今でも良く覚えている。

ソレの姿は、私が最初に仲良くなった亜人の姿。

|゚ノ ^∀^) 「こんにちは…元、女神様?」

イエス、元女神。

(#゚;;-゚)  「レモナ!」

私は彼女に抱き付いた。理屈など知らない。けど、涙が、ぽろぽろと。

|゚ノ ^∀^) 「あらあら…でも、ごめんなさいね。わたし、あなたの知ってるレモナじゃないの」

(#゚;;-゚)  「…どういう…」

|゚ノ ^∀^) 「わたしは、最初のレモナの情報をコピーした存在よ」

(#゚;;-゚) 

|゚ノ ^∀^) 「がっかりしたでしょう、ごめんなさい。わたしは、あなたが触れ合った身体でないし、
レモナの魂が蘇ったとか、そういうロマンチックな存在ではないわ」

(#゚;;-゚) 「………」

|゚ノ ^∀^) 「…」

(#゚;;-゚) 「そっか」

|゚ノ ^∀^) 「…怒って、いいのよ」

(#゚;;-゚) 「…いえ、しない。しないわ、そんなこと」

|゚ノ ^∀^) 「そうなの…ありがとう」

(#゚;;-゚) 「だってね…ねえ、あなた、御名前は?」

|゚ノ ^∀^) 「…レモナ…」

(#゚;;-゚) 「そうでしょう、そうでしょう。ねえ、レモナは覚えて…いえ、知っているかしら?」

(#゚;;-゚) 「レモナは、わたしと、約束をしたの」

|゚ノ ^∀^) 「約束」

(#゚;;-゚) 「そう、約束。ああ、懐かしいわ、今でも良く覚えているわ。コスモス、そうコスモスよレモナ」

|゚ノ ^∀^) 「それは、アレね?わたしが、あなたと最後の夜を過ごしたアレよね?」

(#゚;;-゚) 「そう!その夜、わたしとあなた、何て言ったか…」

|゚ノ ^∀^) 「また、きっと、かならずまた会いましょう。そうでしょう?」

それは、まだこの星に、緑が生い茂っていた時代。
新魔王軍が旅立つ前夜。

星がとても綺麗に見えた。
けれど酷く冷酷にも思えた。
月明かりに照らし出されたコスモスの花弁は薄紫で、傍らのレモナは淡く光るかのようだった。

わたしは泣いていた。

悪かろうと、唯一残ったわたしの居場所が、根こそぎ宇宙へ向かうのだ。

わたしは一緒には行けなかった。
わたしという存在は、神という存在たちは、どうしようもなく根本的に生まれた星から離れられなかった。

連れていくには、星そのものに手を加えねばならなかった。

ショボンは、ハインの負担を考えて、わたしを連れては行けないと言った。


わたし達は約束をした。
それはそれは、陳腐な言葉で。
あまりにも幼稚な言葉で。
心の底からの、言葉で。



|゚ノ ^∀^) 『―――また、きっと、かならずまた会いましょう―――』


コスモスが揺れていた夜、交わしたのだ。


(#゚;;-゚) 「なら、同じだわ、レモナ…あなたはレモナよ、あなたは約束を果たしてくれたの」


|゚ノ ^∀^) 「…」

彼女は何も言わず、抱きついたわたしの髪を優しくすいた。
困惑が、云わずとも伝わってくる。

(#゚;;-゚) 「だって。同じじゃない、あなたは寸分違わずレモナの身体よ」

|゚ノ ^∀^) 「でも」

でも、だって、コピーということは。


(#゚;;-゚) 「そして、わたしの知るレモナを、あなたはそのまま受け継ぎ、レモナとして今を生きている。そう、生きているの」

|゚ノ ^∀^) 「……」

(#゚;;-゚) 「わたしが…かつて戦った時、ハインに分解され、再構成されたわたしは、今もわたしとして存在しているわ。
あの時、わたしの何を変えられたのか、未だに解っていないけど、わたしの何%がわたしでなくなったのか知らないけれどね」

(#゚;;-゚) 「わたしであると、思える限り、差異ができてもわたしは、わたし」

(#゚;;-゚) 「わかってちょうだい、レモナ。あなたですら、あなたはあなたでないと言うなら、
わたしはわたしであると、言えなくなってしまうのよ」

それは理屈なんかでは、断じてない。
怖いし、嫌なのだ、単に。
レモナの中に焼き付くレモナと、レモナを引き継いだレモナを、失いたくない、否定したくない。

ただ、それだけなのだ。

|゚ノ ^∀^) 「…わたしね…」

|゚ノ ^∀^) 「わたし、怖かった」

(#゚;;-゚) 「うん」

|゚ノ ^∀^) 「あなたが、わたしを、レモナだと認めるとは、思えなかった」

(#゚;;-゚) 「うん」

|゚ノ ^∀^) 「わたしの役目は、全てが終わった事を、伝える、それだけ。
わたしがわたし足り得る要素は、お父様お母様から授けていただいた役目と、レモナだけ」

(#゚;;-゚) 「うん」

|゚ノ ^∀^) 「あなたが、わたしをレモナでないと定義したら…そう考えると怖かったのよ」

(#゚;;-゚) 「…うん」

|゚ノ ^∀^) 「わたしは…わたしは、わたしが生まれるのは…疑似時間軸停止装置から解凍されるのは、みんなが死んでしまったあとなの。
そういう設定だったの、決着がついて、戦いの余波がおさまるのを見計らってあったの」

(#゚;;-゚) 「そっか…」

|゚ノ ^∀^) 「わたし…わたし………」



|゚ノ ;∀;) 「わたし寂しかった!!」

|゚ノ ;∀;) 「独りだった!!記憶しかなかった!!わたしの全ては過去しかなかった!!」

|゚ノ ;∀;) 「ほめてもらえないもん!!お父様お母様も皆も、みんなみんな、死んでるんだもん!!
誰もそれを知らないのに、救われたことすら気付いていないのに、とってもとっても、
とってもとってもとっても凄いことを、皆でしたのに!!レモナだって頑張ったのに!!」

(#゚;;-゚) 「うん…うん…」

|゚ノ ;∀;) 「あな…あなたが、もしもあなたがレモナを忘れてたら、どうしようって…もしも、
もしもあなたが居なくなっていたら、どうしようって…もしも、この星が砕けていたら…
辿り着けなかったら…もしも、もしもって…」

(#゚;;-゚) 「こわかったね、えらいね」

|゚ノ ;∀;) 「お父様お母様は、すごいから、間違えるはずがないから、だから…でも、でもでも、最後の最後で、どうしようって……」


強く、とても強く、わたしは彼女を抱き締める。

|゚ノ ;∀;) 「………よ゛か゛っ゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」

|゚ノ ;∀;) 「わた、た、わたしはっ…ほんとに…『わたし』だった、『レモナ』だったよおおおおーーーっ!!」


神であれ人間であれ、本来言葉を使わずとも、想いを伝えることができるという。
わたしと、レモナは、それができたように思う。
優しくしっかりと抱き締めあった時間は、この星で生まれ育ち消えていったすべての存在に、きっと負けず劣らず尊いものだと、わたしは感じた。



―――――――――――

―――――――――――

―――――――――――



どれくらいの時間がたったろう?
泣き疲れたレモナと、つられて泣いたわたしは、なけなしのスープを少しずつ味わいながら、いっぱい、おはなしをした。

|゚ノ* ^∀^) 

わたしが覚えていたこと、そうでなかったこと。

(#^;;-^) 

わたしが知らなかった宇宙の出来事、レモナが知らないわたしの出来事。

ショボンがこの世界で果たしたかった、全てが終わった事。

彼の家族が増えたのか、それはどうしようもなく知り得ない。

ただ、少なくとも、ショボンは救っていた。

この星の誰にも観測されないうちに。

|゚ノ ^∀^) 「…スープ、美味しかったわ」

(#゚;;-゚) 「とっておきだもの。この星最後の、文明料理よ、美味しいわよ」

|゚ノ ^∀^) 「そうね」

(#゚;;-゚) 「そうよ」

|゚ノ ^∀^) 「……」

(#゚;;-゚) 「……」

言わずとも、わかる。
レモナの、美しい手の指先が、編んだ毛糸をほどくかのように、光の粒子の細い糸となって、それもやがて金色の霧となってゆく。
云わずとも、わかる。

(#゚;;-゚) 「ありがとう、レモナ」

けど、言うべきことはある。
言葉というものは、文字というものは、それは世界に作用する力であるのだから。
出力する、その事に意義がある。

(#゚;;-゚) 「おかげでわたしは、わたしらしい会話ができたわ。わたしらしく、あることができたわ。ありがとね、レモナ」

|゚ノ ^∀^) 「わたしこそ、ありがとう。本当にありがとう」

(#゚;;-゚) 「所謂あの世がどうなるものなのか知らないけれど、約束しましょうレモナ」

|゚ノ ^∀^) 「そうしましょう……ねえ、でぃ?」

(#゚;;-゚) 「なあに、レモナ」

|゚ノ ^∀^) 「いつか、もしも、奇跡のような確率で、あなたとわたしが再び構成されたなら…また、お友達になりましょうね」

(#゚;;-゚) 「もちろんよ。だってわたし達、たとえ星の屑になったとしても、わたし達がかつて友達だった
事実が存在するもの。大丈夫、ぜったい、ぜぇーったいに、またお友達になれるわよ」

|゚ノ ^∀^) 「たとえば惑星と衛星でも?」

(#゚;;-゚) 「たとえば水と油でも」

|゚ノ ^∀^) 「すてきなことね」

(#゚;;-゚) 「すてきなことよ。だってこの世界には、あなたが存在したんですもの」

|゚ノ ^∀^) 「…そうね、あなたに会えたもの…」

|゚ノ ^∀^) 「ほんとうに…………すてき…………………」

|゚ノ ^∀^)

(#゚;;-゚)

(#゚;;-゚)

(# ;;- )

それはまるで、わたしがくらす構造物に、当たり砕ける隕石のような。

金色の、空間に溶ける一瞬間の輝きを、美しいと。

わたしは最期に、そう想った。


ありがとうございました

よろしければ感想や批評など、お願いいたします。

おつおつ!今から読む!

やはりショボンは英雄だったか……乙
でぃの結末が幸せでよかった

でぃとレモナの関係いいなぁ……
ちょっと瞳が潤んできた

おつおつ!


自分には少し難しかったけど雰囲気が好きでした

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